業務外の仕事も多いケアマネージャーについて

介護業界最高位の資格が求められるケアマネージャーの仕事は、要介護者に対して適切な介護サービスを提案するほか、月に一度はそのケアプランが問題ないかをリサーチすることだ。
さらに、書類作成や介護保険の手続きも行なけえばならないため、非常に多忙だ。
ちなみに、ケアマネージャー1人が担当できる要介護者の人数は原則35人と決まっているが、現実はそうでない場合もある。
ケアマネージャーの人材不足によって、やむを得ずそれ以上を担当する場合もあるようだ。

とはいえ、担当人数を超過してしまうと、利用者の生活の質を向上させるために集中して仕事をしたいと考えていても、なかなか手が回らなくなってしまう。
身寄りがいなくて生活全般のフォローが必要な利用者がいたり、役所や医療機関が本来の業務以外を頼んできたりすることも珍しくないし、クレーム対応に頭を悩ませることもしばしばある。
どんなに一生懸命ケアプランを作成しても、介護サービスに不満を感じる利用者は一定数いるのだ。

しかし、ケアプランは基本的に介護保険の決まりに沿って介護サービスを提供するように作成するので、100%利用者の要望を満たせるとは限らない。
そのため、できないことは「できない」と、利用者にきちんと説明をして、説得しなければならないことも少なくない。
中には、説得に応じてくれない利用者もおり、それが多忙さに拍車をかけている場合もある。

それから、介護保険の内容はしばしば変わるから、ケアマネージャーは随時情報を更新しなければならない。
介護保険の専門家として、利用者の質問に即時答えられるようにしておく必要がある。
しかし、介護保険の全てを熟知するのは容易ではないため、質問に対する答えがあやふやになってしまうときには即答を控えて、確認してから回答するようにしよう。
このように、ケアマネージャーはケアプランを立てたり、介護保険の手続きを行うだけでなく、クレームの対応や介護保険法の確認など多岐にわたる仕事をしなければならず、やりがいはあるものの楽な仕事とはいえない。